2023/03/19

きのうはいつも通っている稽古場の発表会に当日スタッフとして行った。ふつうの公演の日と違って、入り時間の前後になるといろんな人が出たり入ったりワイワイして、適度に緊張と弛緩が同居した不思議な空気が流れていた。昨日は朝からよく晴れていて、その清々しさもなつかしかった。この稽古場では別に発表会に出たことはないけど、昔のさまざまな会場でのさまざまな記憶が朧げに浮かんできた。思い出すのは踊りとか舞台からの景色とかよりも、坂の上の会場にみんなで向かって、「ハッピーアイスクリーム!」とか言ってたこととか、コンビニで出演者と会うあの瞬間とかそういうことだった。

今回は30年前の初代カンパニーメンバーの人が出演者+観客で揃っていてプチ同窓会みたいになっていた。70代の小さい身体が大きく見える。鍛えているということもそうだけど、存在の重みがそのまま身体の重みになっている感じがした。

受付のもう一人も元メンバーで、いろいろ話をした。ノルマつらいよね〜って話とか。その人は他の作品とかソロでやるようになったけど、ノルマない現場が多いらしい。わたしも2年は続けたいと思っているけど、ノルマが原因で続けられなくなりそうだなって最近思っている。ノルマがなかったら、リハも耐えられる気がするけど、一度でもノルマ達成できなくて自分でお金を払うことになったら、やってることの意味がわからなくなりそう。でもノルマ達成するってことは友人にお金を払わせてることだから辛い。カード会社やキャリアの新卒がやる営業と一緒のことをしてしまってる。まあ、社会人になったら余ったチケットの分払うくらい大したお金じゃないと思うのかもしれないけど、3ヶ月週5時間働いて月謝も払ってさらにお金払うのかよって思う。でもうちらの掃除代とか受付代はちゃんと払われるのも逆に謎。ただ、むかしノルマない現場で30人くらい出演者いるのに席がら空きみたいな公演があってそれはそれですごい辛かった。

一回でも離れたらまた踊れなくなるのかなと思いつつ、きのうの舞台で見た、元メンバーの人はすごい踊りだった。でもあの人も参加費払わないと場がないのかなって思ったら、なんのために頑張るんだろって気にもなってくる。別に有名になりたいとかそういう欲はもうないんだけど、自分なりにステップアップしていきたい気持ちはあるし、広げていきたいと思うから、それが本当にできるのか、今はまだわからない。でも少なくとも、4年前に有楽町のカレー屋で、踊りたいのに踊れなくて泣いてた自分よりはマシだから続けているだけ。